働くナマケモノです。
今回はオプションの売り証拠金を抑えて資金を最大限に有効活用する方法を解説します。
オプション取引ではちょっとしたことに気を遣うか遣わないかで資金効率が大きく変わってしまいます。
資金効率が悪いとせっかく取れる利益も半減してしまいますので、オプション取引をする際には絶対に覚えておきたい取引方法です。
オプションの売りは勝率が高い
オプションの売りは、
コールの場合 → ここまで上がらない
プットの場合 → ここまで下がらない
という視点で取引ができるオプションです。
取引時点の日経先物から大きく離れた行使価格のオプションを売ることで高い勝率の取引を狙うことができます。
しかし、その場合のデメリットの一つとして、オプション裸売りは証拠金が高くなってしまうがあります。
そのため、想定と逆の方に相場が動くと含み損が出てすぐに追証が発生してしまうなんてこともあります。
オプション取引の証拠金の仕組み
オプションの売りと買い
オプション取引当然、売りと買いがありますが、証拠金の計算が面倒なのは【オプションの売り】の方になります。
オプションの買いは、普通に株などを買うときと同じように、預け入れた証拠金の金額分だけオプションを買うことができます。
なぜこうなるかというと、オプションの買いというのは、損失が購入したオプションのプレミアム分に限定されるからです。
証券会社目線でいうと、投資家がどれだけ損失を出したとしても預け入れた証拠金の範囲で必ず支払いをしてもらえるからです。
例として、証拠金100万円を預けている状態で、12月限コール29000円を60円で購入したとします。
オプションはプレミアム価格の1000倍なので、
60円x1000円=60000円
を購入時に支払います。
このオプションはSQの日経平均の寄付が29000円以下だった場合は価値がゼロになります。
つまり最初に支払った60000円が丸々損失となります。
ただし、これ以上の損失は絶対に出ない(手数料は考慮せず)ので、証券会社としても投資家が損失が出たとしても証拠金の範囲内で補填できるから問題ないということです。
オプションの売りの損失は無限大
オプションを少し勉強したことがある人は聞いたことがあるかもしれませんが、オプションの売りは【損失無限大】です。
高勝率を目指せる反面想定外の暴騰、暴落に遭遇してしまうと損失が膨大なものになってしまいます。
先程の例の逆でオプション売りを入れたとします。
証拠金100万円を預けている状態で、12月限コール29000円を60円で売りを入れたとします。
この場合、SQ時の日経平均が29000円より高くなればなるほど損失が大きくなります。
例えばSQが30000円だった場合、1000円x1000=100万円の損失となります。
更に上のSQで30500円だった場合は1500円x1000=150万円です。
こうなった場合に最初に預け入れた証拠金では足りなくなってしまうため、オプション買いとは違う計算方法になります。
詳細な計算方法は後ほど解説しますが、同じコール29000円を取引する場合に必要なの証拠金は執筆時点で
12月限コール29000買い → 0円
12月限コール29000売り → 79万8千円
となります。
証拠金を抑えるための取引方法
では、本題の証拠金を抑えるための方法です。
その方法は非常に簡単で、【売りと一緒に買いを入れる】ということです。
細かい話は省略しますが、要するに裸売りは損失無限大でしたが、買いを一緒に入れることで損失を限定することができるからになります。
また、売りと買いを一緒に入れる際には、必ず先に買いを入れて後に売りを入れるようにしましょう。
先に売りを約定させた場合、買いを入れるまでのタイミングは裸売りの状態になってしまうため、売りの分の証拠金が拘束されてしまい、買いを入れる分の証拠金が残らないという自体になってしまう可能性があるからです。
逆に、ポジションを決済する場合には、先に売りを決済して後に買いを決済するようにしましょう。
先に買いポジションを決済してしまった場合、裸売りの状態になり、証拠金が跳ね上がります。
その結果証拠金維持率が100%ぎりぎりになってしまったり、いきなり100%を割り込み追証が発生してしまうということもあります。
ポイントは売りポジションが単独になっているという状況を避けるということです。
コール売りの証拠金の実例
では、執筆時点の実際の相場でコール売りで25円の利益を取ろうと考えたとして実際にどのくらい証拠金がかかるのかを見てみましょう。
①12C29250 25円 -1(裸売り)
②-1 12C28875 60円 -1
②-2 12C 29125 34円 +1
①の場合ではMAX利益は25円となり、②の場合は26円となります。
シミュレーションの結果は
①の場合 → 必要証拠金は625000円
②の場合 → 必要証拠金は203000円
となりました。


このようにオプション売りで高勝率を狙っていく場合に、買いと組み合わせることで証拠金を大幅に抑え、証拠金を有効に使うことができます。
まとめ
今回はオプション売りで利益を取る際に証拠金を有効に活用するための方法として解説しました。
この方法は売りで利益を取る方法だけでなく、その他の売りと買いを組み合わせるスプレッドでも必ず活用したい方法です。
オプション取引の基本ですので、必ず覚えておきましょう。
今後もオプション取引関連の記事をどんどんアップしていきます。
では!
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