クレジットスプレッド – ここまでは上げないor下げないを予想する基本のスプレッド

わかりやすい基礎スプレッド解説

働くナマケモノです。

今回は前回に続き、スプレッドシリーズで、クレジットスプレッドについての解説記事です。

どんな組み合わせのスプレッドなのか、どんな時に効果的なスプレッドなのか解説していきます。

クレジットスプレッドの特徴

クレジットスプレッドとは売りのプレミアムを取りに行くスプレッドです。

ポジションの取り方としては、権利行使価格に近い方を売って遠い方を売るというポジションになります。

価格が高い方のオプションを売る形になるので、ポジションを組んだ時点では受け取りになります。

では具体的に損益図と実際のポジションはどのようになるのかを見ていきます。

コールクレジットスプレッドの損益図と損益計算方法

こちらは執筆時点の相場での損益図です。

日経先物 – 28055円

2301C30000 @82+1

2301C29500@150-1

ポジションの損益

最大損失 = 432000円 → 30068円以上

最大利益 = 68000円 → 29568円以下

SQ時損益分岐 → 29632円

このようになります。

オプションの損益の計算方法は記事にしておりますので、計算方法がわからない方はこちらの記事を覧ください。

クレジットスプレッドの特徴

損益図から見られる特徴としては

・最大利益に対して最大損失が大きい

・利益も損失も限定

という特徴があります。

デビットスプレッドは「この価格以上に上がる(下がる)だろう」という相場観で取るスプレッドでしたが、クレジットスプレッドは「この価格までは上がらない(下がらない)だろう」という相場観で取るスプレッドです。

これだけ見るとクレジットスプレッドをする価値は低いように思えますが、大きなメリットもあります。

クレジットスプレッドのメリット

勝率が高い価格帯を選択できる

クレジットスプレッドは選択する価格帯によって勝率をコントロールできます。

わかりやすく言うと、今の日経先物の価格から考えてここまで上昇(下落)することはほぼありえないという価格帯でポジションを組めば、その価格に到達する可能性が低いので、高勝率を実現できるということです。

証拠金を抑えることができる

クレジットスプレッドは売りのプレミアムを取りに行くスプレッドですが、裸売りと比べて証拠金を抑えることができます。

同じプレミアムの値幅を取るとしてもクレジットスプレッドの方が証拠金を抑えられます。

実際のSPANシミュレーターの計算結果は以下のようになります。

①今回のスプレットの必要委託証拠金 → 248000円

②プレミアム55円のオプションの裸売り(2301C30250@55)→ 600000円

このように同じプレミアムを取る場合でも裸売りよりもクレジットスプレッドの方が必要委託証拠金が安くなります。

つまり、資金を効率的に運用することができるということになります。

クレジットスプレッドのデメリット

コツコツドカンになりやすい

損益図でも解説した通り、クレジットスプレッドは損益だけを見ると、最大利益の割に最大損失は大きくなります。

ありえないと考えていた価格帯まで上昇(下落)するような大相場や大暴落に遭遇してしまった場合は最大損失になってしまいます。

期中に含み損になりやすい

ポジションを取った後に相場次第では期中は含み損になりやすくなります。

コールクレジットを組んだ場合は下落すれば含み益になっていきますが、上昇すれば含み損になります。

他にも、相場があまり動かなくてもボラティリティが上昇してくると含み損になる場合もあります。

なので、勝率を高くすることは可能ですが、適切な損切りを設定しないと馬鹿にならない損が出てしまう場合もあります。

※このブログ内では相場は基本的にランダムウォークで動いていて完全に予想するのは難しいというスタンスで記事を執筆しています。

まとめ

クレジットスプレッドの解説でした。

こちらも基本のスプレッドになりますので、デビットスプレッドと合わせて覚えておきましょう。

名前は覚えなくても良いですが、こんな組み合わせのスプレッドという事は覚えておくと良いです。

やり方次第では高勝率のトレードもできるので個人的にはおすすめしたいスプレッドです。

また、次回以降もスプレッドの記事を書いていきますので、お楽しみに。

では!

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