オプション買いの基本 – 損益図を使ってわかりやすく解説

オプション取引の基礎

働くナマケモノです。

今回はオプションを買うとどうなるのか?利益や損失がどんなことになるのかを損益図を使って解説していきます。

コールオプションの買い

ここでは例としてコールオプション12月限28500円を買う場合を考えてみます。

今の時点で引け値は335円ですので、例としてこれを購入します。

コールオプション買いの損益図

こちらは現時点の状況でコール価格を購入した場合のシミュレーションになります。

赤の曲線は今の状況で横軸の日経先物が動いた場合の損益がどうなるかを示しています。縦軸は実際の損益です。

青の直線はSQまでポジションを持った場合にどういう損益になるかを示しています。

青のライン上に描いた①はオプションで購入した28500円で、ここより下はMAX損失で335円です。このポイント以下はMAX損失以上の損失にはなりません。実際の損益はこの335円に1000を掛けた額の33万5千円です。

ライン上の②は損益分岐点【28885円】です。このポイント以上に上昇した場合はその分が丸々利益になります。

ところで、赤の曲線は青のラインよりも高いところにあることにお気づきかと思います。

これは、SQまで日がある場合、残日数からみてその地点からまだ上昇する可能性があるため、その分のSQで決済される額より期待値が上乗せされているためです。(時間的価値については後々詳しく解説します)

コールオプションの具体的な損益の例

購入額はこの金額に1000を掛けた額になりますので、ポジションを建てる時に33万5千円を支払います。(手数料は考慮なし)

この場合28500円で日経平均を買う権利になりますので、今の日経平均から上の28500円は超えて上昇するだろうと予想している場合に取るポジションです。

コールは「買う権利」なので、SQ時に決まった日経平均株価をコールオプションを購入した金額で買うことができるということになります。

また、オプションの金額の28500円を下回った場合は権利を放棄するということになります。

では12月SQになった場合はどうなるか、以下をご覧ください。

●SQ時28200円 → 28500円より上なので日経平均を買う権利を放棄

受け取り0円。最初に支払った33万5千円マイナス

●SQ時28500円 → 28500円 – 28500円 = 0円

受け取り0円。最初に支払った33万5千円マイナス

●SQ時28800円 → 28800円 – 28500円 = 300円

受け取り300円x1000円 最初に支払った33万5千円との差額3万5千円のマイナス

●SQ時29000円 → 29000円 + 28500円 = 500円

受け取り500円x1000円 最初に支払った33万5千円との差額16万5千円プラス

以上のような計算になります。

損益分岐点はSQ時28500円+335円 = 28885円です。

現在の日経先物が28120円ですので結構上がらないと利益にならないと思われるかもしれませんね。

最初の支払い33万5千円はコストになりますが、それ以上マイナスになることはありません。

これがオプション買いの損失限定ということです。

逆に日経平均がこれよりもどんどん上がっていく場合、理論上利益は無限大ということになります。

プットオプションの買い

プットオプションの買いはSQ時に日経平均株価を売る権利になります。

ややこしいのですが、要するにコールと逆で日経平均が下落することを予想した場合に購入することになります。

ここではプット27500円を買った場合を解説します。

プットオプション買いの損益図

こちらはプットオプション買いの損益図です。先程のコール買いとは左右が逆になっているのがわかるかと思います。

プットの場合はコールと逆で、日経先物が上昇すると損失になり、下落すると利益になります。

28500円を下回らなかった場合はプット買いで支払った分は丸々損になりますが、それ以上はいくら上がっても損失はそれ以上になりません。

逆に下落方向は下がれば下がるほど理論上、実質利益無限大です。

青ライン上の②の損益分岐点は【27305円】です。

青ライン上の①はプットオプションを購入した27500円です。これよりも上はいくら上昇しても損失はそれ以上膨らみません。

プットオプションの具体的な損益の例

現在12月限プット27500円は295円でしたので、最初の支払いは29万5千円です。

●SQ時28000円 → 27500円より上なので日経平均を売る権利を放棄

受け取り0円。最初に支払った29万5千円マイナス

●SQ時27500円 → 27500円 – 27500円 = 0円

受け取り0円。最初に支払った29万5千円マイナス

●SQ時27300円 → 27500円 – 27300円 = 200円

受け取り200円。最初に支払った額との差額9万5千円マイナス

●SQ時27000円 → 27500円 – 27000円 = 500円

受け取り500円。最初に支払った額との差額21万5千円プラス

損益分岐点はSQ時28500円+335円 = 27205円です。

まとめ

オプション買いの基礎的な解説でした。

買いだけの戦略の場合は相場が上か下かを予想するだけなので、先物やFXとあまり違いを感じないかもしれませんが、オプション取引は売りとの組み合わせで作るスプレッドにこそ醍醐味があります。

今後スプレッドに関してもどんどん記事をアップしていく予定です。

損益の計算については暗算でできるような簡単な算数ですので、やっているうちに覚えてくると思います。

最初のうちは建てようとしているポジションをシミュレーターに入れてみて、損益分岐がどこなのか、損失と利益はどのくらいなのかを確かめながらポジションを取ってみると良いと思います

シミュレーターは証券会社が提供してくれているものではSBI証券と松井証券のものが使いやすく、個人的に重宝しています。

シミュレーターや証券会社のおすすめなども後々記事にしていきます。

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ではまた!

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