働くナマケモノです。
オプション取引をするに当たって、どの証券会社を選択するかはとても重要なポイントになります。
手数料が安ければ良いというものではなく、注文方法やシミュレーターなど意識するべきポイントからどの証券口座が良いのか解説していきます。
証券会社選択の際に意識するべき事
オプション取引を取り扱っている証券会社は国内の証券会社でもたくさんあります。
各証券会社ごとに特色や違いなどがあります。
私が特に重要と思うポイントから順番に解説していきます。
シミュレーターの有無
オプションのポジションを取った後、相場が動いた時や日数が経過した時にどのように損益が変化するのか、証拠金がどのようになるのかを見ることができるシミュレーターがあります。
シミュレーターの種類
スパンシミュレーター
今預けている証拠金でポジションを取った時にどのくらいの証拠金が拘束されるのかを確認できるものがSPNAシミュレーターです。
証拠金の管理はオプション取引では超重要項目ですので、個人的には絶対に必要だと思います。
損益シミュレーター
ポジションを取った時に相場がどのように動いたらどうなるのかや日数が経過するとどうなるのか、ボラティリティが上がるとどうなるのかがわかるシミュレーターです。
すでに持っているポジションのシミュレーションはもちろん、これから取ろうとしているポジションのシミュレーションが便利です。
オプションシミュレーター
これは損益シミュレーターの各銘柄単独版という感じです。
相場の変動、日数の経過、ボラティリティの変化でオプションのプレミアムがどうなるかがわかります。
注文方法
注文方法についてはその種類だけでなく、期限の設定が重要です。
損切りの逆指値を出す際に、現在のセッションまでしか出せない証券会社もあります。
売り戦略の場合に出血を最低限に留めるために逆指値を使用する場合がありますが、セッションが切れるたびに逆指値注文を出すのは非常に面倒ですので、最終日まで期限が設定できる証券会社が良いです。
オプション価格一覧の見やすさ
注文を出す時だけでなく、オプション戦略を立てる時などにもオプション価格を確認することがよくあります。
限月ごとに見やすくなっていたり、現在価格から遠い行使価格のオプションも確認しやすい作りになっていることを重視したいです。
今は注文はアプリで出すという人が多いと思いますので、私はアプリの方を重視しています。
SPAN証拠金掛目
SPAN証拠金掛目(かけめ)とは、必要な証拠金に掛ける係数のことです。
(例)あるポジションを取った時に必要な証拠金を計算したら100万円だったとします。
実際に必要な証拠金はその100万円に掛目を掛けた金額が必要となります。
つまり、SPAN証拠金掛目の数値が高いほどポジションを取る時に多額な証拠金が必要になるということです。
言い換えると、掛目の数値が大きいということはレバレッジが低くなる、証拠金を目一杯活用できないということになりますので、かなり重要な項目と言えます。
このSPAN証拠金掛目が証券会社ごとに違います。
手数料
手数料も証券会社ごとに違いますが、優先順位は低いです。
逆に手数料だけで証券会社を選択すると他が全く駄目だったりすることもあるので、参考程度です。
ポイント別各証券会社比較
先程挙げたポイントごとに主な証券会社の比較をします。
オプション取引の取り扱いがある主な証券会社は【SBI証券】【楽天証券】【松井証券】【岡三証券】【auカブコム証券】【SBIネオトレード証券】【GMOクリック証券】
シミュレーター
SBI | 楽天 | 松井 | 岡三 | auカブコム | ネオトレード | GMO | |
SPANシミュレーター | ◎ | X | ◎ | ◎ | X | X | X |
損益シミュレーター | ◎ | X | ◎ | X | X | X | X |
オプションシミュレーター | ◎ | X | X | ○ | X | X | X |
シミュレーターはSBI証券が優秀です。
他のサイトはPCサイトでしか使用できないというところもありますが、SBI証券はアプリでもPCサイトでも全てのシミュレーターが使えます。
PCの前に座らなくてものんびりしている時間帯に色々なオプションの組み合わせのアイデアを損益シミュレーターでシミュレートすることもできて重宝しています。
逆にPCサイトの損益シミュレーターは松井証券がとても使いやすいです。
このサイトでも損益図は松井証券で作成したものをスクショして使用しています。
オプションシミュレーターはSBIが便利ですが、JPXが提供している、登録などの必要がない無料で使えるシミュレーターがありますので、こちらを使用しても良いと思います。
JPX- オプション価格ツール
また先述した3つのシミュレーターとは違いますが、auカブコム証券では「先OPナビ」というツールがあり、結構便利なツールです。
日経先物が今後上がるのか、下がるのか、変わらないのかを選択するとオススメのポジションを教えてくれるOPシミュレーション、今持っているポジションのリスクヘッジをするデルタヘッジシミュレーション、オプションの価格帯ごとのIVを表示するスマイルカーブなどが利用できます。
特にスマイルカーブを確認できる方法は限られているので、こちらも重宝します。オプション取引歴が浅いトレーダーさんは先OPナビで軽く勉強してみるのも良いかもしれませんね。
結論としては、普段遣いはSBIのアプリで、じっくり損益シミュレーションをしたい時は松井証券が個人的おすすめです。
注文方法
| SBI | 楽天 | 松井 | 岡三 | auカブコム | ネオトレード | GMO |
注文の種類 | ○ | X | ○ | ◎ | ◎ | ○ | X |
注文期限 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | X | ◎ |
注文の種類では岡三証券とauカブコム証券が多彩な注文方法があり優秀でした。
特にauカブコムではトレイリングストップが使えたり、引成、引指、時間指値など多彩な注文方法ができ、注文方法ではダントツだと思います。
一般的には指値、逆指値、成行がメインの注文方法かと思いますが、注文方法でも戦略を立てたい方はauカブコムを選択するのもありだと思います。
注文期限の方はSBIネオトレード証券だけは注文期限がと「当セッションのみ」です。
ポジションを取った後にロスカット逆指値を入れておきたいという場合はSBIネオトレード以外を選択するべきでしょう。
オプション価格一覧の見やすさ
| SBI | 楽天 | 松井 | 岡三 | auカブコム | ネオトレード | GMO |
アプリ | ◎ | ◎ | ○ | X | ◎ | ○ | X |
PC | ○ | ◎ | ◎ | △ | ○ | ○ | ◎ |
オプション価格の見やすさではアプリではSBI証券が、PCでは楽天証券が一番見やすかったです。
楽天証券のPCの方はマーケットスピード2での検証です。
こちらは普段からオプション価格やリスク指標を俯瞰して見るのに重宝しています。
個人的には普段はアプリはSBI証券、PCでは楽天証券を利用しています。
限月ごとに一覧で見れなかったり、最初の表示がATMでなかったり、ATM±○円となっていて、全部表示するのに選択する必要があるなどは個人的に使いにくいなと思います。
SPAN証拠金掛目
| SBI | 楽天 | 松井 | 岡三 | auカブコム | ネオトレード | GMO |
掛目 | 1 | 1 | 1 | 1.2 | 1 | 1.2 | 1.2 |
岡三証券、ネオトレード証券、GMOクリック証券は1.2(120%)です。
今後変更になる可能性もありますが、現状で1に設定されていてる証券会社は私が見ている限りはずっと1に設定されているので、現状で1に設定されている証券会社が良いでしょう。
プランによって0.5などとなっているところがありますが、その場合デイセッションのみ、ナイトセッションのみなどデイトレ限定になっている事がほとんどです。
先物取引のデイトレのみの場合はそれでも良いですが、オプション取引の場合はポジションの保有期間としては数日~1ヶ月くらいのスイング程度の長さが一般的なので、デイトレで安いプランを選択しないように気をつけましょう。
手数料
| SBI | 楽天 | 松井 | 岡三 | auカブコム | ネオトレード | GMO |
評価 | △ | ○ | △ | ○ | △ | ◎ | ○ |
手数料 | 売買代金の0.2% (税込0.22%) 最低手数料 200円 (税込220円) | 売買代金の0.198%(税込)(最低手数料198円(税込)) | 約定代金×0.2%(税込0.22%)、最低手数料220円(税込) | 売買代金の0.16%(0.176%) 最低手数料200円(220円) | 約定代金の0.22%(税込) 最低手数料220円(税込) | 約定代金×0.154% (最低手数料:110円) | 約定代金または 権利行使・割当で発生する額の0.152% ※最低手数料214円 |
手数料ではSBIネオトレード証券が最も安かったです。次いでGMOクリック証券。
アプリやサイトの使いやすさやシミュレーションツールを度外視すればネオトレード証券が良いです。
ネオトレード証券は手数料の安さでは定評があり、以前は株のデイトレで重宝していました。オプションでもデイトレなどをされる方は問題ないかと思います。
ただ、ネオトレード証券は注文期限が当セッションのみで逆指値を継続的にするにはセッション切り替わりごとに注文し直さないといけないという非常に面倒なことになります。
前述したように、オプション取引の証券会社の選択の際の手数料は優先順位は低いです。
他のポイントも総合的に判断し証券会社を選ぶようにしましょう。
結局どの証券会社が一番良いのか?
オプション取引は日本ではまだまだトレーダーが少なく、はっきり言って証券会社ごとにやる気が全く違います。
オプションに対して集客する気があるのかなどはツールやアプリの使いやすさでかなり分かると思います。
総合的に判断した結果、オプション取引にオススメの証券会社をご紹介します。
おすすめ①
★★★SBI証券★★★
証券会社としては口座開設数が日本一ですが、オプション取引でもツーやアプリの使いやすさ、その他の項目を考慮しても文句なしで一番オススメの証券会社です。
シミュレーターも充実していて、オプションを始めたときには色々なポジションの損益をシミュレートするのが楽しいと思います。
オプション取引をするのなら、メインで使いたいのがSBI証券です。
おすすめ②
★★松井証券★★
松井証券も口座開設数では日本トップクラスです。
アプリやサイトはアイコンが大きくてわかりやすい、使いやすい、親しみやすい作りになっているなと思います。
オプション取引については、PCサイトで使用できる損益シミュレーターがとても便利です。
メインの証券会社はSBI証券として、サブとして松井証券を解説しておくのが良いと思います。
おすすめ③
★★楽天証券★★
楽天証券も人気の証券会社です。
オプション取引では、デスクトップ版のマーケットスピード2のオプション価格の一覧がとても見やすく重宝しています。
アプリの方は作りが安っぽいなというのが正直な感想です。
マーケットスピード2はとても見やすいツールなので、サブとして口座開設しておいて損はないでしょう。
オプション取引で使う証券会社の選び方についての記事は以上となります。
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